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代表取締役 福重伊織氏

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THE・ニッポンの社長

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株式会社リブハウジング
代表取締役 福重伊織氏

2010 / 2 / 1

地元に優良住宅を 同業者にもアドバイス
福重伊織氏(ふくしげ・いおり) 宮崎県を中心に10年前から「高断熱・高気密」の家を造り続けてきたリブハウジング。「家造りに失敗する人を救いたい」という思いが、宮崎県初の「長期優良住宅認定」へとつながった。地元密着型の成功が、県外の同業者にも影響を与え始めている。

昨年、御社の建てる住宅が「長期優良住宅」に認定されましたね。

福重: 認定制度は2009年6月に開始され、宮崎県で一番最初に認定されました。驚いたのは、それまで地元の広告やチラシで「長期優良住宅」という言葉を頻繁に目にしていたのに、市職員から、地元工務店で認定を受けたのはリブハウジングが初めてだ、と聞いたときです。正確でないチラシや広告が、溢れていたわけです。

これでは、家を建てる人の正しい判断ができなくなります。元々、宮崎県は温暖な気候故に、人々の住宅性能への意識が低い土地です。造る側にとっては都合のいい地域とも言えます。

かつて、父の経営する建材販売会社で働いていた時、多くの手抜き工事を目の当たりにしてきました。新築の壁一面に真っ白なカビが生えてしまい、奥さんが震えながら泣いている、ということもありました。「宮崎の人々にいい家に住んでもらいたい」という気持ちが工務店業務へと転進するきっかけになりました。

同業の工務店やリフォーム事業者にもアドバイスをされている理由は?

福重: 私たちを含め、工務店やリフォーム事業者の多くは、地元密着型の零細企業です。今後生き残っていくには、地元に信用の根を張ることが何より大事だと思います。

そのためには、自分たちから積極的に情報発信していくことが必要だと考えています。私の自宅として建てた家を体験宿泊所として使ったり、チラシは広告代理店に任せず自分で一から作るといったことを実践してきました。

ところが、同業者を見ていると、どうやって情報発信すればいいのか分からない人が非常に多い。そこで、私たちが培ってきた、チラシ作りやイベント企画などのノウハウを伝えています。

提供者側から発信する思いの籠った正しい情報は、エンドユーサーにとって家造りに失敗しないための正しい知識になります。同業者にも頑張ってもらうことが、地元宮崎に限らず多くの人々にいい家に住んでもらうことにつながるのです。

ところでいい家とはどのような家なのでしょう?

福重: 健康に住める、そんな当たり前のことが実現できていないのが、現代の住宅事情なのです。空気清浄機や加湿器、除湿機がたくさん売れているのがその証拠です。

原因は、「高気密・高断熱」の工事を多くの現場で省略していることにあります。隙間があると、室内でエアコンを使用していても、外部から冬は冷たい空気、夏は暑い空気が容赦なく侵入してきます。すると、結露が発生したり、湿気によるカビやダニ゙が繁殖します。アレルギーを持つ人にとって悪環境なのはいうまでもありません。

01年から3年間、国立都城工業高等専門学校の助教授らと、外張り断熱・気密工法で建てた家の温熱環境を調査しました。その結果、どの部屋でも1年中、快適な温度と湿度が保てることを裏付けるデータが取れました。

つまり、人が健康に快適に暮らすためには、高断熱と気密工事はとても重要なのです。にもかかわらず、カタログは立派ですが、実際は大量生産で建築効率最優先の家が建ち並び、住む人が健康障害に悩まされるという問題が後を絶たないのです。



プロフィール
福重 伊織(ふくしげ・いおり)
1971年大阪府生まれ。高校卒業後、新阪急ホテルに就職。24歳の時、宮崎県で父親が創業した福重建材入社。29歳で一級建築士資格を取得。2000年、福重建材からリブハウジングに社名変更。08年、株式会社への変更、代表取締役就任。09年6月国土交通省が定める「長期優良住宅」に宮崎県で初めて同社の建築住宅が認定される。

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