常に真剣勝負の社内風土、皆が一所懸命だから成長できるその根底に「利他」の心があるからこそ成功できる。

サンフロンティア不動産のコア事業であるリプランニング。この事業に携わることを希望する社員は非常に多いが、同時に厳しさでも知られている。シリーズ第5回は、このリプランニング部門に新卒入社早々から所属し、厳しい環境下にもかかわらず、際だった成果を上げている小田修平さん。不動産を再生する醍醐味と難しさ、今後の夢などについて、語ってもらった。

——就職活動の際に重視したポイントとは何だったのでしょう?

小田 私は大学で建築を勉強していたこともあり、当時から「建物は人が使って始めて価値が生じる」という思いが強くありました。設計を行う時、常に「人」を中心に据えて考えていたのです。ですから、当初は住宅メーカーを中心に就職活動をしました。「家という建物が最も人に近い、究極の建築物だ」と思ったからです。一方、大学で既存建物の有効活用方法を受講していたこともあり、不動産再生事業にも興味を持っていました。コンバージョンなどによって、人に使われなくなってしまった建物、即ち価値を失ってしまった建物を再び「人が使う」かたちにする。その土地建物が持つポテンシャルを十二分に引き出すこと、これは私自身の理想に近いものでした。今振り返ると、サンフロンティアに強く引かれた理由の一つは、この不動産再生事業を核とした企業だからであると思います。

——最終的にサンフロンティアへの入社を決めた理由は何だったのでしょうか?

小田 決め手は「人」でした。説明会や面接などで出会う社員が全員活き活きとしていて、自分の仕事を心底楽しそうに話してくれる。会社の自慢話のように聞こえるほどです(笑)。皆が本当にこの会社が好きで、本当に強いやりがいを持って仕事をしているのがビリビリと伝わってきたんです。

新人賞をめぐる真剣勝負が「利他」の精神を教えてくれた

——サンフロンティアでは入社1年目の社員を対象に、新人賞という表彰制度があるそうですね。小田さんは2005年入社組の中で、これを受賞したと聞きました。

小田 はい、大変ありがたいことだと思います。でも私がこの賞をいただけたのは、真剣勝負に応えてくれた先輩や同期の仲間達のおかげなんです。もちろん入社する前から「新人賞を絶対取る」と思っていましたけど(笑)。私自身子供のころから負けず嫌いで「やるからにはとにかくNo.1を目指す」という信条があります。でもそれは私だけではなくて、この会社にいる仲間のほとんどが、自分の夢や強い信念を持った負けず嫌いなんです(笑)。ですから、普段の仕事の中でも常に真剣勝負が繰り広げられていて、皆が一所懸命に切磋琢磨し合っています。私自身それが刺激となって、仕事の質やスピードを引き上げていくことができました。

 「不動産業で新人賞をめぐる競争」などというと、足の引っ張り合いを想像するかもしれませんが、サンフロンティアの場合そうではありません。中学校の部活のようなイメージで、皆が「人に役立ちたい」と同じ方向を向いて、ひたすら一所懸命に頑張る。互いに助け合い切磋琢磨する中で「自分も負けてはいられない」とモチベーションを上げていく。こうした仲間が近くにいてくれて、共に苦しみを分かち合い、時にケンカし時に助け合いながらも楽しみながら真剣勝負をすることができる。このサンフロンティア独自の風土こそ、若い人財が急成長していく秘密だと思います。

——「真剣勝負」という言葉は、サンフロンティアの経営哲学を示す言葉のひとつとして、全社員が持つフィロソフィ手帳にも記載されていますね。

小田 この真剣勝負の意味は「他者を相手に、打ち負かして成功する」ということが目的ではなく、「社会を相手に貢献する」ことを目的として、公欲に向かって努力をすることだと自分は理解しています。実際に同僚や先輩上司の仕事振りを見ていても、皆の目線の先には常に「社会貢献」があります。不祥事を起こす会社のように、社員皆が自分の成功や栄誉のため、つまり「利己」的な考えを抱いて一所懸命に努力をしていてもこうした真剣勝負にはなりません。皆が「社会貢献」という同じ目的に向かっているからこそ、意味のある「真剣勝負」ができるのであると考えます。こうした社会貢献に向かう真剣勝負は正直辛い道であり、その道を進むことは簡単なことではありません。しかしそのような道でも同じことを思う仲間が周りにいてくれて、皆が自分のためでなく仲間のため、社会貢献をと考え一所懸命に努力をしているからこそ、こうして自分も真剣勝負をすることができるのです。この公欲に向かった真剣勝負の中で、入社当初はピンとこなかった「利他」の精神も今では少しずつ自分の心の中に育っていっていることが分かります。

——最優秀新人賞を決定づけるプロジェクトでもあったという、新築物件のプロジェクトについて教えてください。

小田 それまで当社では既存の建物を再生するリプランニング事業で成長してきました。しかし、そのリプランニング事業の中で培ったノウハウがありながらも、ビルを新築する事業を扱ったことがありませんでした。このノウハウを活かすことで、サンフロンティアにしかできない高付加価値の新築ビル事業ができるのでは、と思い自ら土地を取得し、社長に企画を提案して、結果プロジェクトを任せていただくことができました。

「失敗が許されないチャレンジ」——新築プロジェクトで得たもの

——入社1年目の社員が、過去に例のない新規事業を提案し、しかもそれが受理され任される。そんな企業、なかなかありませんよね。

小田 他社ではなかなか難しいことだと思います。既存事業の中で「失敗してもいいから」という了解のもとで任せてくれる企業ならば、他にもあるでしょう。けれども、この新築ビルのプロジェクトは新規事業ということもあり、失敗などありえません。普通の会社では、こうした企画を出して、仮にそれが事業性のあるものだとしても、新卒だということだけで聞いてもらうことすらできなのかもしれませんね。当社の場合、私が新規事業のプレゼンをさせてほしいと言うと、社長は喜んで時間を割いてくれました。そのプレゼンも「真剣勝負」であり、簡単に「最初だから失敗してもいいからやってみなさい」などという甘さは一切なく、社長の厳しい「なぜ」の追及に対して徹底的に内容を詰めた計画だったからこそ、最終的に「失敗してもいいからやれ!」と社長もOKを出してくれたのだと思います。

——失敗が許されないこと。過去に例がないこと。新人で経験値が豊富ではないこと……などなど、プレッシャーが相当にかかりそうですが?

小田 もちろん、今まで経験したことのないようなプレッシャーを感じました。しかし、「人に喜んで長年使い続けていただける、そんな人や街の生活に彩を添えられるような建物を、無から自分で創っていく」仕事は、私が学生時代から夢見ていたことです。ですから、新規事業は当然に苦しいのですが、それよりもこのような仕事を自分のような若輩者に任せていただけるという環境に対しての感謝のほうが強かったように思います。周囲の同僚や上司先輩方も全面的に支援してくれました。また、振り返ってみれば「失敗が許されない」という厳しさがあったからこそ、本当に人に喜ばれる「ものづくり」を追求できたのだと思います。「最初だから失敗してもいいよ」という環境だったなら、きっと独りよがりの自己満足追求の作品になってしまい、成功することはできませんでした。サンフロンティアでいう「真剣勝負」を常にしていたからこそ、このように人に喜んでいただける事業を成し遂げることができたのだと思います。

——そうして完成したのが、秋葉原のオフィスビル「AS ONE AKIHABARA」ですね。Suicaを活用したビルセキュリティーなど、先進性でも話題になりましたね。

小田 完成した時は、とにかく今まで生きてきた中での「感動」という言葉だけでは言い表せないほどの感動を得ることができました。土地の取得から1年半という時間をいただいて、仲間と真剣勝負でじっくりコンセプトや企画を練っていけたことも大きかったと思います。ビルのデザイン、Suicaセキュリティーシステムの導入、入居者募集のパンフレット作成など、ありとあらゆる事柄を自分たちで提案できる環境が当社にはあり、その提案に対して自分たちを信頼し、採用していただけたこともうれしかったです。そうした「ものづくり」精神で一つひとつ丁寧に創り上げていったプロジェクトだからこそ、お客様に本当に喜んでいただくことができ、次へつながる貴重な経験値を得ることができました。

——新築物件に限らずリプランニング事業は扱う金額も大きいですから、厳しいフィールドでもあると思うのですが、それを超える醍醐味があるんですね?

小田 この事業を通して、使われなくなってしまった建物や土地に新たな息吹を吹き込み、街に新たな彩を添えることができる、そうすることで多くの人に喜んでいただくことができ、結果社会貢献へとつながる。本当にやりがいのある仕事だと思います。しかし、それは同時に厳しい仕事でもあります。私が入社して最初に担当させていただいた物件などは、築年が古く床が腐って抜けてしまっているほどでした。隣の部屋や他のフロアには入居者様が生活をしている中で、それをどう改善すればいいのか、どの程度のコストをかけ、どのように価値を上げるのか、考えることは山ほどある中で、他の入居者様との交渉だけでもタフな仕事です。そしてその結果は数字ではっきりと現れます。「任せていただける楽しさ」は、いつしか「任されること、責任に対する怖さ」に変容することもあります。でも、その怖さが自分の成長への壁となり、その壁があるからこそ本当に内容の詰まった仕事ができる。問題はその壁をどうとらえるかであり、然るべく自分次第ということです。この壁を地道な努力で乗り越えたとき、その先の成功体験が、自分に自信と勇気を与えてくれるのです。

 サンフロンティアは、結果ではなくこのプロセスとても大切にしています。当社に入社すると誰もが通る道です。それゆえに上司先輩方は仕事の「怖さ」を知っていますし、その壁を乗り越えた先の「うれしさ」も知っています。そんな成功体験を共有している仲間たちだからこそ、しっかりと横にも縦にもつながっており、何かあるごとに一丸となって一つの目標にチャレンジすることができる風土が培われているのです。だからと言って、心暖まるような励ましや協力ばかりではありません。真剣勝負がゆえに、時には「ここがこうダメだ」と徹底的に否定されることもあります。けれど、その根底にあるのは「本当に社会の役に立ちたい」「お前を成長させたい」という強烈な愛情表現の形だと思います。「仲間のため」それがゆえに「社会貢献をする」という共通の目的意識を持った、常に真剣勝負の人間集団であるがゆえ、縦横関係なく一体になることができるのです。そうすることで、問題点を徹底的に議論することができ、そして即実行に移すことができるのです。この実行力があって、初めて本当に社会に役立つものづくりができるのだと考えます。

経営的な意識を高めつつ、いつも気にかけるのは「人」

——「“アメーバ経営”」の中では、どのような役割を担っているのでしょうか?

小田 現在、私のグループリーダーは3年上の先輩が務めています。私はこのアメーバという集団の中で、大きく2つの役割を担っていると考えています。1つは、自分自身が直接的に仲間を守るという信念の下、案件を無から創出すること。そして2つめは、部下を自分の分身として育てあげることです。アメーバとは会社の中の一つの集団として経営を行うもので、その考え方は会社の経営とまったく同じだと思います。社会にさらに役立つため、順調に業績を伸ばし、企業を成長させていかなければなりません。その中で、私一人がどんなに頑張ったとしても、やはり限界はあります。その中で、大切なことが孤立しないこと、させないこと、つまり信頼し合える仲間の存在です。個人で突っ走って限界まで行くと仕事が過剰になって、時に「なんでこんなに辛い思いをしなければならないんだ」などと追い込まれ、当初の夢や目的を見失い、モチベーションが下がってしまうことがあります。私も実際に上記のような局面まで追い詰められたことがありました。そして悩みに悩んで先輩に相談した結果、一喝されました。「俺はお前を信頼している、けれどもお前は俺たちを信頼しているか」、信頼とは信じて頼るという言葉です。このアメーバという小さな組織の中で皆が信頼し合うことができていなければ、社会貢献などという大儀を成すことなどできるはずがありません。そのためにも、自分は後輩を信頼し、仕事を任せるようにしました。もちろん大きなリスクを伴います。自分の時間はさらに減少し、かつミスが起こる可能性も大きくなります。しかし、「仲間を守る」という信念は、同時に後輩の自立という目標に落とし込まれ、私がこれまでに経験させていただいたノウハウなどを積極的に実践によって後輩に伝えるようにしました。そして行く行くは後輩が今の自分のように「仲間を守る」という使命に気付き、社会貢献という「志」に目覚め、仕事に生きがいを感じるようになってもらえれば、と思っています。そういった個々人の織り成す強い集団(アメーバ)になれば、結果はおのずとついてくるものだと思います。

——社内イベントで得たものもあるのでしょうか?

小田 当社においてイベントは大変重要な意義・目的を担っています。それは仲間の「絆」を深めることです。スポーツ合宿、部活動、例えば野球・サッカー・テニス・ゴルフ・その他、非公認活動多数(笑)、全社員合同コンパ、社員研修旅行などなど、これでもかというくらいイベントの多い会社です。このイベントを通して、積極的に参加をして、胸襟を開いて自分のことを話す、相手のことに興味を持って聞く機会を作り出し、ビジネスパートナーとしてではなく、ライフパートナーとしての関係を深めていくのです。そうした中で築かれる「絆」があるからこそ信頼し合うことができ、ここで培った絆がダイレクトに仕事で結果として現れます。

 そのような中で、私はサッカー部の部長をさせていただいていたり、社内で結婚をする仲間がいれば結婚式の二次会でバンド演奏をさせていただいたりしています。こうした機会に積極的に参画することが大切なのだと改めて思います。皆のためを思い、自分ができる最高のおもてなしをする。そうして仲間が喜んでくれれば、自分はその何倍も幸せな気持ちにしていただけるのです。また、サッカー部の部長を任されたことで、アメーバとは別の角度から「部の経営」というものを考えるいい機会を頂戴しています。

——最後に、小田さんの夢を教えてください。

小田 学生時代の夢は有難いことに、前談の「AS ONE AKIHABARA」で早くも叶ってしまいました。ですので、今はもっと大きな夢を追いかけています。それはサンフロンティアが先頭に立って「六本木ヒルズ」や「東京ミッドタウン」のような大型複合施設の開発をすることです。サンフロンティアならば、従来の都市型複合施設とは一味違った価値を付加できるとも思っていますし、当社が「日本一社会に役立つ企業」を目指すうえで、当然にチャレンジしなければならない事業だとも考えています。今の自分には大き過ぎる夢かもしれませんが、皆がこのような夢や志を抱いて、一丸となって強い信念で実現化を目指しているのがサンフロンティアなのです。

会社案内
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