


シリーズ最終回は、新卒採用担当の横山朋美さん。独自のカルチャーと、アメーバに代表される経営手法とを備えるサンフロンティア不動産が、どのような人材を必要としているのか、採用担当者の立場から語ってもらった。さらに、横山さん自身のキャリアビジョンや、組織構築にかける意気込みについて聞いた。

——なぜ不動産業界に興味を持ち、サンフロンティアへの入社を決意したのか、その理由を教えてください。
横山 心理学の勉強をしていたせいか、とにかく「人とかかわる仕事」に就きたいと希望していました。はじめのうちはホテルや旅行業界、アパレルの販売など、エンドユーザーとの距離が近い企業を選んで就職活動をしたのですが、なかなか「ここだ」と思えるところと出会えませんでした。不動産業についても、正直なところ知識は持っていませんでした。けれども「間に入って人と何かをつなぐ」という点では、旅行業界やアパレル業界と変わらないことに気づいたんです。そこでサンフロンティアの説明会に参加したのですが、他の企業とまったく違うことに驚きました。人としての生き方ですとか、ものの考え方について、深く教えてくれる企業などほかにありませんでしたから。私が学んできたことがここにはありました。それに直感も働いたんです、「この会社には受かる」と(笑)。
——直感通り内定となったわけですね。では入社を決めたポイントは何だったのでしょう?
横山 「自分が大切にしてきたことを同じように大切だねと言ってくれる人がいること」「自分の可能性を追求できること」、「生き方・考え方が学べること」、といういくつもの一致があったからです。もちろん不動産については無学でしたので、入社後、リーシング営業の事務の仕事をしながら宅建などを基礎から学んでいく必要がありました。それでも、自主性を応援してくれる環境の中で、先輩方のバックアップを受けながら、活きた学問として吸収していくことができました。そして、2年目になって総務部へ異動し、採用を担当するようになってからは、やることなすことが一層面白く感じられるようになったんです。

——採用という仕事の「やりがい」とは、どこにあるのでしょうか?
横山 まず、「お互いが真剣である」という点ですね。よく「就職は恋愛と同じ」だといわれます。私もそう思いますし、それは採用する側にとっても同じことです。人生の岐路に立つ学生が社会で働くことを意識し、自己との対話を通して真剣に仕事と企業を選びます。そして、私たち企業側も学生の将来のことを真剣に考えて誠実に向き合います。そうしてお互いが真剣だからこそ、とても良い関係が築けるのだと思います。心理学を学んだせいか、私のもともとの性質なのかはわかりませんが、こうして人と真剣に向き合えることが、大きなやりがいに繋がっています。
——ただし恋愛同様、真剣に向き合った場合でも相思相愛になるとは限りませんよね? 入ってほしいと思った人が入社しない場合などは、落ち込んだりしませんか?
横山 もちろん私たちが求めた学生が他社に入ってしまう場合もありますし、逆に、サンフロンティアに入りたいと思ってくれた学生の気持ちに応えられない場合もあります。それは担当として、しっかりと考えていかなければいけない課題であるとも思います。けれども、同じ「社会人」として出会いは繋がっていると信じています。本当に大事なのは、「真剣かつ誠実にお互いを知り合えたかどうか」ではないかと思うんです。そこに納得し合えるプロセスがあることの方が大切なのだと考えています。
——「誠実」というのは、どういう意味でしょう?
横山 サンフロンティアに限らず、どんな組織や会社にも、良いところと改善すべきことろが共存しているはずです。「誠実」とは、その両方をきちんと伝えるということだと考えています。当社にも、まだまだ取り組むべき課題は沢山あります。それを私は学生の皆さんにも、きちんと知って欲しいと思っています。良いところばかりを見て、それだけを信じて入社してきたとしても、それがお互いにとってプラスの結果を導くとは言えません。そんな場当たり的な採用活動を繰り返しても、人で成り立つ組織は強く成長しないと思います。ですから、採用活動の段階で「当社のあるがまま」を誠実に伝える採用プロセスであることを大切にしています。言い換えれば「全て」を知ったうえで、サンフロンティアに魅力を感じ、会社の未来を一緒に創っていってくれる人を求めています。


——企業サイドの情報、状況を誠実に伝える一方で、学生側の本音を引き出すことも大事になりますね?
横山 そうかもしれないですね。でも、実際、「本音を引き出そう」という感覚で接することはありません。それよりも、面接に臨む学生には「自分の心に正直」でいて下さいとお願いしています。私自身も就職活動で経験しましたが、結局、自分に嘘をついたところで、求める企業とは巡り合えないと思います。また、当社の場合、皆「人が大好き」です。例えば、学生と話をする機会があると、会社や仕事観について熱く語ってくれる社員ばかりで、助かっています(笑)。
先の「この会社の何もかもを知ってもらう」活動の一環で、選考プロセスにおいて、なるべく現場の社員と学生とが交流できる場を増やしています。現場の社員には「30分程度、質問も受けながら話をしてください」と頼むのですが、気がつくと1時間以上も真剣に熱く語り合っていたりする(笑)。本当に有難い環境であり、感謝しています。
——横山さんが採用担当になって離職率が目に見えて低下したと聞きました。何か秘訣はあるのでしょうか。
横山 私が担当したから、というわけではありません。他社でも、「現場社員と接する機会を増やす」取り組みはしているようですが、問題はその機会で学生たちが何を掴み取り、ここで自分が活き活きと働くイメージを描けるかどうかだと思うんです。当社の場合は、先にも申し上げたとおり、利他の精神を地で行くような熱い社員ばかりで、なおかつ人間好きで飾らない社員がそろっている。皆、純粋に、当社に来てくれる学生がいることが嬉しいのです。そういう気持ちがあるからこそうまくいっているのだと思います。
ただあえて言えば、採用段階でこうして現場社員と学生が向き合うようになってから、良い効果が一つ生まれています。それは「もし入社して、自分の部署やチームにこの学生が来たら、一生懸命に育てるぞ」という気概が、若手社員を中心に高まったことです。入社して、配属になってから「はじめまして」というよりも、ずっと太いつながりが生まれます。「全てを受け入れたうえで、それでもサンフロンティアがいいと言ってくれる」となれば、「よし、一緒に立派な会社を創っていこう」と応えたくなるのが人間の心理です。学生の皆さんも同様に、前向きな気持ちで仕事に入っていけるのだと思います。
——社員総出の採用活動という取り組みは、いつから始められたのですか?
横山 以前から積極的にこうした姿勢で採用をしていましたが、最近はさらにこの方針を強化しています。学生が、社長など経営陣となるべく多くの接点をもてるだけでなく、日々現場の最前線で仕事をする先輩社員と接することで、社風や働くイメージをリアルに感じてもらえます。また、私の入社時もそうでしたが、我々の仕事の領域を「事業用不動産」と学生に説明しても、普段の生活の中では、なかなか実感が湧いてきません。ですから今後は、事業用ビルを学生向けに公開する「オープンルーム」なども企画し、挑戦してみたいと考えています。当然、現場社員の協力がなければ実現出来ない試みですが、まず私自身が目的を明確に持ち、誰よりも熱意を持って突き進むことが重要です。何事もそうですが、「現場」を見て、聴いて、感じることで初めて、「働くイメージ」が描けると思うんです。

——社内イベントにも積極的に内定者を呼んでいるようですね。
横山 恒例になった秋の社内ボーリング大会は、内定者が主役です。初めて参加するサンフロンティアのイベントというわけです。もちろん歓迎ムードいっぱいで、和気あいあいと楽しく過ごすのですが、それだけで終わらないところが、当社の「らしさ」なんです(笑)。私たちは社内イベントにおいて、密度の濃い時間を意図的に創り出し、全員がそれを共有することを大切にしています。ボーリング大会でも、約100人の社員がたった2時間で3ゲームもこなすんです(笑)。内定者たちが自己紹介を皆の前でする時も、持ち時間は一人15秒。こういう場面でもテキパキ動かないと、決まった時間内にイベントが完了しません。一人一人がこのことを自覚し、空気を一緒に創ることで「忙しいけど、楽しい」という、会社の独自のカルチャーを味わってもらいたいと思っています。
——アメーバ経営のことなど、もっともっと学生に伝えたいことがあるかと思いますが、今後の抱負と志望者への期待について教えてください。
横山 今にも増して、会社のことを伝える切り口を探していきたいと思いますし、学生の皆さんにとって、当社との出会いが何らかのプラスになって欲しいと願っています。そのために、私に出来ることをするだけです。また、人財育成の一環である研修制度について体系化していく、というのも私の当面の目標です。人に役立てる人になるため、自己を高め続けるこの集団に、どれだけ意味ある学びの場を提供することができるかが、総務としての私のやりがいにもつながっているんです。新卒に限らず、これから入社して下さる方々には、やはり「もっと当社のことを知りたい」と思って頂きたいですし、志高く会社の未来を一緒に築いていってくれる方に、ぜひ来ていただきたい、と期待しています。
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